ISMSの構築・取得は自動化できる?
ISMSの構築・取得において、作業の一部を自動化するだけでも業務効率が向上し、同時にセキュリティレベルの向上にも寄与します。本記事では、ISMS自動化における管理ツールの活用方法と、ツール選定のポイントについて詳しくご紹介します。
改めてISMSとは
ISMSは、情報セキュリティマネジメントシステム( Information Security Management System)の略称。情報管理セキュリティに関する国際規格であり、組織における情報資産のセキュリティ管理をするための枠組みです。また、規格に沿ってISMSを構築、認証を受けることを一般的にISMS認証と呼ばれています。
ISMS認証の対外的なメリットは、組織の信頼性向上です。第三者機関の客観的な評価を受けていることで取引先からの信頼性が向上するだけでなく、リスクマネジメントの強化にもつながるため多くの組織で導入が進んでいます。
ISMSの自動化はできる?
ISMSの自動化は、リスクアセスメントや監視、アクセス権限の管理などの部分を中心に効率化が可能です。ISMS自動化のために管理ツールを導入することでヒューマンエラーを減らし、人手による作業時間を大幅な短縮も可能になります。
また、ツールによっては収集した情報からドキュメント化までを自動的に行えるなど、さまざまなメリットを得られます。このように、ISMSの自動化を取り入れることで、より正確な情報セキュリティ対策やコスト削減が可能なのです。
ISMSの管理ツールでできること
ISMSの管理ツールでは、組織の情報セキュリティに関するリスク管理をはじめ、ISMSに必要な文書の自動作成や管理など、さまざまな業務の自動化が可能です。
ここでは、ISMSの管理ツールでできることについてまとめています。
ISMS文書の自動作成
ISMSの管理ツールの機能のひとつに文書の自動作成があります。手作業での文書作成にかかる時間と労力を大幅に削減できるだけでなく、ヒューマンエラーを減らし、より正確な文書を作成が可能です。作成した文書は一元管理することもできるので、組織内での情報共有もスムーズに進められるようになります。
従業員教育の自動化
外部から講師を招いて実施する研修に比べ、コストの大幅削減を可能にする従業員教育の自動化。学習状況を個別に追跡も可能で、理解度が低い部分を把握できるため、一人ひとりに合わせた学習プランで最適な教育を提供できるようになります。
リスクアセスメントの自動化
情報セキュリティリスクを効果的に管理するため、ツールによってはリスクアセスメントの自動化機能を備えているものもあります。例えば、リスクの発生確率や影響を定量的に評価し順位付けし、適切な対応策を自動的に提案するなどの機能です。常にリスク状況を把握し、必要に応じた対策を講じられるでしょう。
セキュリティチェックシートの配布・集計の自動化
手作業での配布・集計にかかる時間と労力の大幅な削減はもちろんですが、集計結果から、改善が必要な項目や問題点を特定も可能です。加えて、問題点に対する改善策を提案し、実行状況を追跡できるようになります。
インシデント対応の自動化
組織の情報資産を保護するための重要な要素であるインシデント対応は、ISMSの管理ツールによって、異常をリアルタイムで検知できるようになります。また、インシデントに関する情報を集約し、迅速な分析で対応範囲の特定も可能になるため、インシデントへの対応時間を短縮可能です。
監査の自動化
ISMS管理ツールによって、今まで手作業で行っていた監査業務の一部または全てを、自動化が可能です。アクセスログや設定情報などを収集し保存、自動的に監査項目をチェックし結果を記録します。
改善の自動化
さまざまな機能があるISMS管理ツールですが、その中でも改善の自動化は、組織の情報セキュリティ対策のレベルアップに大きな役割を果たします。例えば、ISMS管理ツールが収集したデータや分析結果に基づいて改善策を自動的に提案したり、一部の改善作業を自動的に実行します。ただし、全て自動化できるわけではないので、人的な判断が必要になることもある点には注意しましょう。
ISMS管理ツールはどのように選ぶべき
ISMS管理にはさまざまのツールがあり、どれを選べばよいかわからないという方も多いのではないでしょうか。
ISMS管理ツールを選ぶ際に押さえておきたいポイントは「目的を明確にする」ことです。先ずは導入目的を考えてみましょう。なぜツールを導入したいのかという目的を明確にすることで、必要な機能もはっきりしてきます。
ここでは、さまざまなサービスがあるISMS管理ツールについて、目的に合ったISMS管理ツールはどのように選ぶべきかを紹介していますので、ツール選びにお役立てください。
コンサルタントに頼らずにISMSの新規取得を効率的に進めたい
ISMS認証取得には相応のノウハウや知識が必要です。特に、ISMS規格に準拠した文書の作成やリスクに対する対応策の検討は、初心者には難しく時間がかかってしまうことが想像されます。
このようにISMS取得のノウハウや知識はないけれど、コンサルなどに頼らず自力で新規取得を進めたい場合は、必要な入力でISMSの構築が可能になるなど、ISMSの新規取得を効率的に進めるための支援を提供している管理ツールを選びましょう。加えて、ISMS規格に準拠した文書作成を支援する機能やリスクアセスメント自動化機能の有無やISMSの監査に対応しているかどうかもチェックしましょう。
ISMSの運用を効率化したい
ISMSの運用を効率化したいとお悩みでしたら、管理ツールの導入は理想的な選択です。インシデント管理などの作業をはじめ、脆弱性診断やリスクアセスメントなども自動化することで人的ミスを減らし、効率化を図れます。
特に、インシデントの検出や監視ツールなどの自動化は、異常な状況を自動的に検知し通知も可能になるので、人的な作業を大幅に削減できます。また、クラウド型の管理ツールを選ぶことで、情報共有やバージョン管理を容易に行えるようになり業務効率は一段と向上します。
リスクアセスメント業務を効率化したい
まずはリスクアセスメント業務の効率化に強みを持つISMS管理ツールかどうかをチェック。そのうえで、リスクアセスメント業務の項目を自動的に生成する機能だけでなく、リスクアセスメントの結果を文書化できる機能や分析機能なども搭載されている管理ツールを選びましょう。
グローバルで認証を取得したい
海外の認証機関など、グローバルで認証を取得したい場合は、国際的な規格に準拠したISMS管理ツールを慎重に選びましょう。また、サポート体制や日本語対応、各地域のデータ保護規制に準拠しているかなども確認してください。
まとめ
ISMSの導入には専門的な知識が不可欠であり、管理ツールを活用すれば、知識が不足していても導入を進められると考えがちです。しかし、知識がない状態でツールを選定すると、かえって負担が増えるケースも少なくありません。
組織内にISMSに詳しい人材がいない場合や、認証取得や適切なツール選びが難しい場合には、専門業者の支援を検討することも一つの方法です。適切なサービスを見つけるために、積極的に外部の専門家の力を活用することをおすすめします。
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