ISOを構築・運用する
ISMS(ISO27001)認証取得では、ISO規格の要求事項と整合性の取れた情報セキュリティシステムとマニュアルなどの作成が求められます。
ただしその内容が自社の状況に合ったものでなければ、実際に運用する段階で支障が出てしまうこともあるのです。そこで大切なのは、自社で実践的に運用していけるよう、 自社に合ったISO27001を構築することです。
ここでは、ISOマネジメントシステムの構築・運営のポイントや注意点を項目ごとにご紹介していきます。自社に適切なISOマネジメントシステムの構築・運営にぜひお役立てください。
ISOマネジメントシステムの構築手順
マニュアル作成
ISOに適合したマニュアルを作成することは必須条件ではありませんが、組織の従業員に広く正確にその内容を共有してもらうためにも、作成することをおすすめします。
適用範囲の決定
ISO取得の適用範囲を組織全体とするのか、一部拠点や事業者・部署のみに限定するのかを明確にしましょう。
その際には組織の課題や目標、各部署の業務内容といった内部状況に加え、取引先や顧客などの外部状況も考慮し、ISMS(ISO27001)をどこにどのような目的で構築するのかを考えることがポイントです。
組織全体に適用するのか、一部に限定するのかで構築にかかるコストも大きく変わってきますので、慎重に検討しましょう。
目標設定
目標設定は、自社で定めた指針を実践するための行動指針となるものです。実際の業務に取り組む従業員にとってわかりやすく、モチベーションを高める内容となっていること、さらに継続的改善が実行できる内容となっていることがポイントです。
そのためには、「〇〇までに〇〇を〇〇%達成する」といった具体的な内容を盛り込み、達成率を見える化できるようにするとよいでしょう。
ISOマネジメントシステムの運用手順
運用
ISOマネジメントシステムの構築時に決定した指針や、マニュアルの通りに業務を遂行します。
内部監査
内部監査はマネジメントシステムの改善を目的とするもので、ルール通りの運用ができているかどうか、その運用方法が組織にとって役立つものであるかどうかなどを、組織内でチェックします。
マネジメントレビュー
マネジメントレビューとは、運用の記録や内部監査の内容をまとめた報告書のことです。組織の経営会議などに用いられ、経営幹部たちがマネジメントレビューに基づいて今後の方向性や改善点などを検討するため、とても重要な報告書となっています。
是正処置
ISOでは、万が一トラブルや不正が発生した時に、再発防止に向けどのような処置を行うのかを決めておくことが求められます。不適合の原因追求を徹底する、再発防止策の実施するだけではなくその有効性についても確認するなど、再発防止と業務改善にどのような流れで取り組むのかを明確にしなくてはなりません。
単に手順だけを定めるのではなくたとえば「どのような手法を用いて原因追求を行うのか」といったことも細かく決めておくことで、運営の改善につなげていくためには大切です。
ISMS取得後の定期審査とは?
ISMS(ISO27001)を取得した後は、年1回の定期審査(維持審査、サーベイランス審査とも呼ばれる)と、3年に1回の更新審査を受ける必要があります。ここではどのような審査が行われるかについて解説しています。
維持審査
ISMS(ISO27001)の維持審査は、認証取得後、毎年1年ごとに受ける審査です。ISMSが正しく運用されているかを確認するための審査で、認証審査と違って第一段階、第二段階があるわけではありません。審査の工数は少ないのですが、深く確認される場合が多いようです。企業や組織の規模にもよりますが、審査にかかる時間は、初回の認証審査に比べて3分の1程度が一般的です。
審査の具体的な内容は、情報セキュリティ対策の状況や機密情報の保管状況、入退室管理のリストなど、日々の業務の中で行われている事を、審査員が実際に見てチェックします。場合によっては担当者へのヒアリングなども行われているようです。審査の結果、指摘事項があった場合は、審査機関指定の期日(3週間程度が一般的)までに是正処置を行い、報告書を提出する必要があります。
更新審査
ISMS(ISO27001)の更新審査は、認証取得後、3年に1度行われる審査です。
ISMSを更新しても問題ないか確認するための審査で、合格によって有効期限が3年延長され更新となります。有効期限の3〜4カ月ほど前に更新審査の案内が届き、初回の認証審査の際と同じ審査機関で審査を受けることが一般的です。
更新審査の内容は、初回とほぼ同様で審査の工数も多いため、維持審査に比べると審査にかかる日数も長くなります。しかし、更新審査を受けないと認証は返上となるため、ISMS認証の継続を希望するのであれば、更新審査を受け続ける必要があります。
ISMSの運用を円滑にするポイント
ISMSの運用を円滑にするためのポイントは、企業や組織の業務に沿ったマニュアルを作成することです。加えて、余計な文書類を減らすことも、効率的な運用と円滑化に欠かせないポイントです。
ISMSを運用する目的は、サイバー攻撃の脅威や誤りによって発生する事故から、企業や組織が保有する情報資産を守るためです。そのためには、物理的、技術的なセキュリティ強化はもちろん、従業員の情報セキュリティへの意識改革も重要です。ISMSの運用により、企業や組織内では継続的な改善が行われるため、包括的な情報セキュリティ対応も可能になります。
正しくISMSを運用することで得られるメリット
情報セキュリティのリスクを管理し、情報資産を保護するために役立つISMSの認証の運用。顧客や取引先に対する信頼性の向上など、セキュリティ体制の強化以外にも、さまざまなメリットが期待できます。ここでは、正しくISMSを運用することで得られるメリットをまとめました。
情報セキュリティの向上
ISMSの正しい運用には、情報セキュリティの向上というメリットがあります。ISMS認証を取得には、高いレベルのセキュリティ体制を構築する必要があり、継続的にそのセキュリティ体制を維持する必要があるためです。従業員のセキュリティ意識を高めることにも貢献するため、情報漏れなどのリスクが軽減され、自社や組織内のセキュリティ体制の強化にも役立ちます。
受注率の向上
ISMS認証の取得は、企業や組織の情報セキュリティ管理の体制が適切だと第三者から認められた証です。顧客や取引先に対して信頼性を示すことができ、受注率の向上というメリットに繋げられます。他社との差別化によるアピールポイントとなることなども受注率の向上に貢献するでしょう。
ISMSの構築・運用が難しいならプロに相談
ISMSの構築・運用をスムーズに行うためには、業務内容に沿ったISMSの構築を目指すことが大切です。しかし、人的リソースが豊富でない企業や組織にとって、ISMSの構築・運用には取り組みづらい場合が多く、容易なことではありません。
要求事項に準拠したISMSの構築・運用には、多くの時間とコストがかかるため、スムーズな認証をするためには、プロに相談するのもひとつの手段です。さらに、ISMSの構築から運用まで、継続的なサポートを行っている業者に依頼することで、自社内での手間を減らし、本業に専念できるでしょう。
ISMS認証コンサルおすすめ3社
【コスト・対応力・運用重視】
ISMS(ISO27001)認証を取得する企業が増える中で、「自社のリソースが限られている」「取得したはいいが運用が続かない」といった課題を抱える企業は少なくありません。そこで重要になるのが、自社の状況に合ったコンサルティング会社の選定です。
ISMS認証コンサルを活用することで、「専門知識や担当者が不在でも取得を実現」「取得後も運用が続く“使える体制”を構築」といったメリットを得られます。
今回は、こうしたニーズに応えるISMS認証支援会社の中でも、「費用」「対応業種」「実務運用力」という観点に強みを持つ3社をご紹介します。
「まず取得したい」
なら
- 専任不要&月額3.3万円の低コスト
情報セキュリティ担当がいなくても導入可能。人員・予算に限りがある中小・スタートアップ向け。 - 中小企業向けフルアウトソーシング支援
書類作成からプロセス設計まで丸ごと対応。初めての企業でも安心。 - 維持運用しやすい実務重視の設計
最小限の設計で、取得後も1名体制で継続しやすい。
柔軟に対応
してほしいなら
-
現役審査員が直接サポート&訪問無制限
複雑な多拠点対応も、現場に即した導入設計が可能。 -
業種特化・6か月以内の取得も相談可
業界特有の運用にも対応し、スピード重視の企業にもおすすめ。 -
ISO事務局も代行し全工程を一括支援
社内対応の手間を減らし、効率・品質を向上。
運用負担を削減
したいなら
-
書類作成の負担が少ない
提供される書類は全てサンプル付きで、確認・加筆修正を行うだけで活用できるため作業負担を大きく軽減。 -
取得時も取得後も運用の負担が少ない
負担の少ない運用を行うためには、管理すべき(作成すべき)書類は最小限に留めることが重要。 -
取得後は自社で維持、運用が可能
必要最小限な運用が可能なため、自社だけでも準備が容易。
